先日、NHKで放送された、「超絶凄ワザ」。毎回毎回その道のプロが極限まで極めた技を競い合う番組で結構おもしろいです。
そんな「超絶凄ワザ」で30㎝角のヒノキを出来る限り薄く切る勝負という放送がありました。
手挽きノコギリチーム対電動マルノコチームに分かれての勝負なのですが、一回目の放送でまず手挽きノコギリチームがチャレンジしていました。
何に驚いたかと言うと手挽きのこぎりで薄く切る大工さんの腕の良さもさることながら大工さんと今回ペアーを組んだ手挽きノコギリの磨ぎ師に驚きました。
まず第一に手挽きノコギリを磨ぐ磨ぎ師が、まだいらっしゃった事にまず驚きました。
一般的な金物店さんや道具屋さんでは、チップソーの研磨は大体受け付けていますが、手挽きノコギリの研磨の場合は大体は受け付けてくれません。逆を言えば手挽きノコギリを研磨に出すくらいなら替刃式の手ノコを買って替刃を交換していく方が安くつくし手っ取り早いので手挽きノコギリの研磨の需要は現在では、ほとんどありません。
そんな手挽きノコギリの磨ぎをしている磨ぎ師が、まだ存在している事に衝撃を得ました。
更に衝撃を得たのは、その磨ぎ師が研磨した手挽きノコギリの切れ味にもビックリしました。
放送では釘が刺さった木材を釘ごと手挽きノコギリで切ってしまうパフォーマンスをしていました。磨ぎ方次第で桐や竹、鉄釘、針葉樹といった切り分けが出来るらしく磨ぎ方次第では切れる手挽きノコギリにも切れない手挽きノコギリにもなるそうです。
実際の対決用では特注の手挽きノコギリを作成していて、より薄切りしやすいように「アサリゼロ」の手挽きノコギリを作成していました。
理論上、アサリがあるとノコギリと木材の間にすき間が出来てしまい、そのすき間がある事によってノコギリを挽いている際にノコギリがブレ易くなるのですが、アサリゼロにする事によってノコギリと木材のすき間をゼロにするという狙いでした。ただし、すき間ゼロにするという事は摩擦力も激しくカットした木くずの逃げ道も無くなってしまうのですが、その磨ぎ師は手挽きノコギリに一定間隔にU字の切れ込みを入れてカットした木くずの逃げ道を作って問題を解決していました。
改めて大工さん、磨ぎ師の技術の高さに驚きと感動を覚えました。
残念ながらその次の放送の電動マルノコ編は見れなかったのでどちらが勝ったかは個人的には知りませんが、今回は手挽きノコギリの可能性を存分に見させていただいたような放送でした。YOUTUBEにも超絶凄ワザで検索すると出てきます。是非見てみてください。
各ノコギリメーカーもより切れて、より長持ちするノコギリの開発をして頂きたいものです。
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