金物店が工具のサブスクを始めてみて思うこと

工具とノートパソコンを並べ、金物店が工具のサブスクやEC販売に取り組むイメージ 経営・会社づくり

昔ながらの金物店が、新しい販売方法に挑戦する。

その一つとして、冨木金物商店では工具のサブスクを始めました。

なぜ、これまで店舗で工具や資材を販売してきた金物店が、サブスクという新しいサービスに取り組もうと思ったのか。

実際に始めてみて感じたことや、現在の課題、これから目指していきたいことについて書いてみたいと思います。

なぜ、工具のサブスクを始めようと思ったのか

冨木金物商店では、これまで店舗で工具や資材などを販売してきました。

そして現在は、インターネットを通じた販売にも取り組んでいます。

ただ、ネットで商品を販売しようとすると、楽天やAmazonといった大手ECサイトをはじめ、多くの競合が存在します。

そうした中で、同じ商品を同じように販売しているだけでは、価格の安さが比較されやすくなります。

もちろん、価格は商品を選ぶうえで大切な要素です。しかし、価格だけで競争するのではなく、冨木金物商店だからこそ提供できる価値や、お客様にとって利用する意味のあるサービスを考えていく必要があると感じました。

そこで考えたことの一つが、工具のサブスクです。

お客様にとって、もっと買いやすい方法はないか

工具を購入する際、商品によっては一度にまとまった金額を支払う必要があります。

必要な工具であっても、一括での支払いが負担になり、購入を迷う方もいるのではないか。

そんなことを考えたのが、きっかけの一つでした。

もちろん、現時点で、そうした悩みを持つお客様の声を十分に集められているわけではありません。

それでも、商品そのものを変えるだけでなく、商品を手に入れる方法にも、もっと工夫できる余地があるのではないかと思いました。

欲しい商品がある。

しかし、金額などのさまざまな事情によって、購入することが難しい。

そうした方に対して、これまでとは違う選択肢を提供できないだろうか。

その考えから、工具のサブスクという販売方法に挑戦することにしました。

サービスを形にするまでに苦労したこと

工具やノート、パソコンを使い、工具のサブスクのサービス内容や価格設定を検討する作業風景

工具のサブスクと聞くと、商品と月額料金を決めて、ネットショップに掲載すれば始められるように思うかもしれません。

しかし、実際にサービスを形にしていくなかでは、考えなければならないことがたくさんありました。

どのようなサービス内容にするのか。

ECサイトのデザインをどうするのか。

どの商品を掲載するのか。

月額料金をいくらに設定するのか。

利用規約をどのように整え、どのような方法で運営していくのか。

一つひとつ決めていかなければ、サービスとして形になりません。

特に、サービスを提供する側の都合だけで決めるのではなく、お客様にとって利用しやすいことと、事業として継続できることの両方を考える必要があります。

新しいことを始めるというのは、単に今までと違うことをやってみるだけではなく、それを実際に利用してもらえる仕組みにしていくことなのだと感じています。

実際に始めてみて感じていること

工具のサブスクを始めてみて、良かったと感じていることの一つは、サービスを求める声を聞けることです。

自分の考えだけで新しいサービスを作っても、それがお客様に必要とされるとは限りません。

だからこそ、サービスを求める声があることは、今後の取り組みを考えていくうえで大切な手応えになっています。

一方で、課題もあります。

まだまだ注文は少なく、商品掲載のスピードも十分ではありません。

サービスを始めることと、実際に多くの方に利用してもらうことは別の話です。

どれだけ良いと考えるサービスを用意しても、その存在を知ってもらい、内容を理解してもらい、利用したいと思ってもらえなければ、事業として成長させることはできません。

また、商品を増やしていくことも必要ですが、掲載する商品を選び、価格を考え、商品ページを作るには時間がかかります。

サービスを成長させていくためには、商品を増やすことだけでなく、運営方法そのものも改善していかなければならないと感じています。

まだ十分な成果が出ているわけではありませんが、実際に始めたからこそ見えてきた課題もあります。

これから一つずつ改善しながら、サービスを育てていきたいと思っています。

欲しい商品を手に入れるための、新しい窓口になりたい

私が工具のサブスクを通じて実現したいのは、単に新しい販売方法で売上を増やすことだけではありません。

「欲しい商品がある。でも、さまざまな事情があって購入することが難しい」

そうした方々に、少しでも多く商品を届け、実際に使ってもらえるようにしたいと考えています。

そのための選択肢を増やし、必要としている方と商品をつなぐ窓口の一つになれたらと思っています。

もちろん、すべての商品やすべてのお客様に、サブスクが適しているわけではありません。通常購入が合っている場合もあるはずです。

大切なのは、特定の販売方法にこだわることではなく、お客様が必要としている商品を、どのような形であれば手に入れやすくなるのかを考えることだと思っています。

昔ながらの金物店だからこそ、これまでのやり方を大切にすることも必要です。

一方で、時代やお客様のニーズに合わせて、新しい方法にも挑戦していく必要があると感じています。

工具のサブスクは、そのための取り組みの一つです。

まだ始まったばかりで、改善しなければならないこともたくさんあります。

それでも、こうした挑戦を積み重ねることで、冨木金物商店だからこそ提供できる価値を少しずつ増やしていきたい。

そして、欲しい商品を手に入れたいと思ったときに、その選択肢の一つとして思い出してもらえるような金物店を目指していきたいと思っています。

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